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【遠藤イヅル・イラストエッセイ】Vol.32アウトビアンキA112&Y10

実用車や商用車に興奮する困った嗜好を持つ(!?)イラストレーター/ライターの遠藤イヅルがお送りする「ちょっと古いクルマ」の毎週金曜日の連載イラストエッセイ、「ヤングタイマーもやっと列伝」。第32回は、「アウトビアンキA112&Y10」です!

こんにちは。ちょっと古くて懐かしい「ヤングタイマー」なクルマたちをイラストとともにお届けするこのコーナー、第32回は「アウトビアンキA112&Y10」をお送りいたします。

1980年代の欧州車の中でも存在感のあった「アウトビアンキA112」。ところが1969年に登場のこのクルマ、そしてアウトビアンキというメーカーの立ち位置については、実はあまり知られていないことが多いのではないでしょうか。

1885年設立の歴史ある自転車メーカー「ビアンキ」は、1899年には自動車製造に乗り出しています。しかし戦後、戦争による工場の被災、創業者の死去等が重なって業績が悪化したため、1955年になって自動車部門はアウトビアンキとして独立。フィアットやピレリの支援のもと、フィアットベースのクルマを作ることとなりました。

当初はフィアット・ベースのデラックス版や変わり種を出していた同社ですが、1960年代からフィアットの中でそれが、「フィアットの新型車のパイロットモデル」という役割を持つようになります。FF化に慎重だったフィアットはアウトビアンキのブランドでFF車を出し、その反響や実績を持って、FF車の生産を開始したのでした。A112の「役目」もやはり「パイロットモデル」。A112は、あの傑作大衆車127のそれでした。

A112はリヤにハッチドアを持った全長3.2m程度の小さなクルマで、エンジンはフィアット850の903cc水冷直4OHVを流用。のちにアバルト版の追加や排気量の拡大を行ない、1986年までの長きにわたり製造されました。1971年登場の「A112アバルト」は前述の903ccユニットを982cc、そして1974年には1046ccへと拡大。1049cc版では圧縮比アップ(10.4!)やキャブレターの変更、カムプロファイルの変更などによって70psを発生するに至っています。

いっぽう、1985年デビューの「Y10」はA112の後継にあたる小型車ですが、このクルマもやはりフィアットのパイロットモデルでした。パンダやウーノで採用されたFIREユニット、そしてオメガアーム・リヤサスペンションはY10が先行して搭載していたのです。なお、Y10にはアバルト版はありませんでしたが、高性能版として84psを誇ったターボ(FIREではなく、旧来のOHV)、そして1989年にはこれを置き換える形で1.3リッターのSOHCエンジン(78ps)を搭載して登場した「GTi.e.」となりました。日本では当初ジャックスが、そしてオートザムが取り扱っていました。

ちなみにY10は日本では「アウトビアンキ」ですが、日本、イタリアなど数カ国以外では実は「ランチアY10」だったんですよー! で、このY10の後継が、エンリコ・フミアのデザインと「カレイドス」と呼ばれるカラーバリエーションが自慢だった「ランチア・イプシロン」なんですね......ということで、また来週~! といいたいところなのですが、実は今日がこの連載の最終回......。とても残念なのですが、またどこかでお会い出来たら嬉しいと思います。ヤングタイマーばんざい!

(イラスト&文・遠藤イヅル)

●遠藤イヅル|公式facebook
http://www.facebook.com/endoizuru

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