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2014年08月02日

建築事例:住宅 家のどこからでも愛車が見える家

「家造りが楽しくないっ!」奥さまの素直な気持ちが建築家と造る理想の家を実現した。

「1分の1プラモデルですね。こうして眺めているだけで楽しいんですよ」という施主のYさん。しかし、目の前にあるこの愛車フェラーリF355も、少し前まではボディカバーに包まれて、眺めて楽しむことができない環境にあったのだ。

クルマが最大の趣味というYさんは、F355を所有しつつも家は借家。それでも不満はなかった。ある日、新しいフェラーリを奥さまと見に行った時、「コレ欲しいなぁ、買おうかなぁ」とつぶやいた。それに対して、奥さま・由紀さんは思わず、「えっ、私は家が欲しい!」 このひとことからY家の家造りが始まったという。
最初はハウスメーカーを見てそこで造ろうと考えた。実際にプランニングも進んだのだが、ここでも奥さまの率直なひと言が事態を大きく変化させた。「自分の家造りなのに楽しくない! ええなぁと思うものがなにひとつ出てこない!!」

それは、ハウスメーカーの担当者が、施主であるYさんご夫妻の要望に対して、何度も「できません」を連発し、妥協と我慢を強いたプランを勧めるからだった。

「憧れの家造りなんだから、楽しくなければウソだ」そんな考えからプランを白紙に戻し、ご夫妻は別の建築家と家造りをすることを選んだのだった。


5名の建築家によるコンペを実施して、質の高いプランを選定

一般の人にとって、建築家というのはやはり敷居が高いもの。そこで施主であるYさんご夫妻が利用したのが建築プロデュース会社の「ドリカムパートナー」だった。同社では、建築家の紹介とコンペを行い、建築家選びからその後の調整など、施主が不安に感じること、煩雑に思うことを代行してくれる。それだけでなく、土地探しから資金調達(ローン)まで、家造りに関する全てをサポートしてくれるのである。
ここで、ご夫妻は色々な建築家を紹介され、その中から自ら5名を選びコンペが行われた。施主であるYさんは、「リビングから愛車を眺めたい」というものも含め、いくつかの要望を出していた。中にはそれらを100%盛り込んだ完璧なプランもあっが、ご夫妻が気になったのは、建築家・高木介祐さんのプランだった。

高木さんのプランでは、一部Yさんの希望が省かれていた。しかし逆に、施主のYさんが期待していなかったアイデアが多数盛り込まれていたのだ。コンペに提出された高木さんのプランを見るうちに、ご夫妻は次第に「素人が考える希望・要望を100%叶えてもらっても、それではレベルの低いものになってしまう。むしろ、建築家のアイデアに頼ってしまってもいいのではないか?」という考えに変わっていったという。

建築家、高木さんのプランは、何よりもまず施主に魅力を感じてもらえる家にすること。そのため愛車が"リビングから見える"ではなく、"家のどこからでも見える"というプランに拡大した。このためガレージは室内高をとれる高い吹き抜け構造とし、住居部分には大胆にガラスを多用した。特にガレージを見下ろす2階リビングの側面は全面ガラス張りとなり、外側に向かって斜めに張り出しているという独特の構成を採用したのである。


内部の視線を遮らず外からの視線を遮る絶妙な空間構成

こうして完成したY邸は、家の中に間仕切りの壁がほとんどなく、住空間がひとつにつながったワンルーム構成となっている。

また、スキップフロアを採用し、何層ものフロアが立体的に設けられたことで視線の高さの変化と抜けを実現。このため、リビング、キッチン、寝室と、文字通り「どこからでもクルマが見える家」になったのである。特にバスルームはガレージ側の面が全てガラス張りとなっている、まさしく愛車を眺めるには特等席といえる構造だ!
一方で、このような視線の抜けは、外部から家の隅々まで見えてしまうということにもなりかねない。そこで外からの視線を気にしないように囲いも施された。ただし、全てを遮ってしまうのではなく、空に抜けるトップライトなどを巧みに設置し、間接的に室内へ陽光が入るように設計されている。目隠しのサイディングの間から風が通るため、Y邸ではいつも家の中を爽やかな風が吹き抜けていくという。

ガレージを大きく取ってしまったため、敷地の広さからすると住居部分は思いのほかこじんまりとした印象だ。しかし、Yさんに言わせれば「使わない部屋がある家も多いだろうけど、我が家では家全体を使い尽くしている」と。  
そんなYさんの一番のお気に入りは、帰宅した時に玄関ドアを開けると目に飛び込んでくる愛車の姿だという。どんなに疲れていても、リビングのガラス越しに愛車を見下ろすと、疲れが吹き飛ぶそうだ。

「実際に完成してみて始めてこの家の全容が、すごさが理解できた。オレ、全然わかってなかったワ」というYさん。取材の最後には、奥さまとご一緒に笑顔でひとこと、「ええ家やなぁ?!」とあらためてご満足されていた。


Planning Data

■ 所在地:兵庫県
■ 家族構成:2人
■ 敷地面積:186.92㎡
■ 述べ床面積:111.82㎡
■ ガレージ面積:約35㎡
■ 愛車: '96 フェラーリF355、'82 スズキGSX750Sカタナ他
■ 構造:木造軸組工法
■ 総工費:-----------万円
問い合わせ
ドリカムパートナー姫路
兵庫県姫路市南駅前町63 クリスタルビル1F
Phone/0120-999-258
http://www.houseinfo.jp
設計:高木建築設計事務所
施工:坪田工務店

  • 約5mという大開口を間柱なしで実現。2階のウッドデッキが張り出して庇のようになっている。これは案外便利なものだ。

  • 2階リビングのフロアからスキップフロアで半階分下がったフロアにあるキッチン・ダイニングをみる。間仕切りのようなものはもうけず、空間はあくまでもつながっている。

  • ガレージ奥には愛車を眺めながらはいれる一面ガラス張りの浴室が! 2階部分は太い2本の梁だけで支える設計。間柱が不要で、広い開口が可能となった。

  • 玄関から階段を上がってリビングへと続く通路の床がガラス張りになっている。足元、真下に愛車が眺められるのは新鮮な光景。施主にとってはこのプランへの決め手になった部分だという。

  • 家の側面に玄関ドアが設けられた。オーナーは「仕事から帰ってドアを開けた瞬間に愛車が見えるのが最高!」とのこと。

  • 2階リビングから半フロア下がった部分、ここがキッチンフロアで、この床の下がガレージにある収納だ。ここでも愛車が見えるような仕掛けがされている。

  • 3階最上部にある寝室から2階リビングを見下ろす。引き戸はあるものの、2階と3階はこのように空間がつながっているのだ。

  • ガレージに隣接したバスルームから、大きなガラス越しに愛車を眺める。ガレージファン誰しもが憧れる最高の趣向といっていいだろう。実際に使用すると曇りがちだという

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