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メガーヌR.S.トロフィーRは、FFの911GT3だ!~河村康彦

地元ヨーロッパでは、マス・マーケットをしっかり押さえたメジャーなメーカーと認知をされている一方で、日本では「クルマ好きの人のためのニッチのメーカー」と、180度異なる捉えられ方をしているのが「ルノー」というブランド。

それもそのはずで、日本で売られているラインナップを振り返ると、カングーのMT仕様にルーテシアの0.9リッター3気筒ターボモデル等々と、「わざわざこうしたモデルを導入するとは、何とワカッテいるのだろう」と改めて感心をするほどだ。

そんな日本でのラインナップの中にあっても、最も新しく、最も個性的で熱い1台が、「ニュルブルクリンク量販FF車史上最速!」という金看板と共に上陸をした、メガーヌの特別限定車「メガーヌR.S.(ルノースポール)トロフィーR」だ。

そもそも十分スポーティなメガーヌR.S.をベースとしながら、高回転域でのトルクの落ち込みを抑えるべくチューニングされたエンジンや、レカロ製モノコックシート、スピードライン製の19インチホイールなどを専用採用。さらにはリヤのシートも廃して2シーターとすることで、前出ベース車比で100kg以上という徹底した軽量化を実現させたのが、トロフィーRの特徴だ。

鈴鹿サーキットを舞台にテストドライブしたのは、そんな「ノーマル」のトロフィーRと、前述ニュルでのタイムアタックで、昨年の6月に7分54秒36というレコードをマークしたという車両そのものの2台。ちなみに後者はさらに、軽量バッテリーや6点式シートベルト、強化型のブレーキシステムを採用。これが欧州では、「ニュルブルクリンク・レコード・パック」としてセットオプション設定をされているのだ。

ピットロードを飛び出し、アクセルペダルを深く踏み込むと、インテーク系を流れる高過給のノイズと共に、個性的なデザインのボディがたちまち加速されて行く。テスト当日はドライの状況だったゆえ、235/35サイズのミシュラン・パイロットスポーツカップ2タイヤは何とかさしたる空転もせずに高い駆動力を発揮してくれた。が、それでも、ステアリングホイールへと伝わるフィーリングは時に少々荒っぽい。路面ミューが下がればトラクション能力が一気に下がってしまうのは、前輪駆動モデルの宿命だろう。

しかし驚いたのはハンドリングの感覚で、フロントヘビーなはずのFF車ながら、とにかくアンダーステアを意識させない。実は、ニュルのアタック車は「テストドライバーの好み」で、アジャスタブルダンパーのセッティングがさらにアンダーを抑える方向。

結果として、うっかりしているとターンインの時点で、テールが激しく外側へと流れて行ってしまうほど。そうは言っても、そうは簡単にスピンモードへと陥らないのは、FF車ならではの美点と評しても良いのかも知れないが。

かくして、特に特定のタイムアタッカー好みに仕上げられた「ニュル車」は、理想的な走りが可能なスイートスポットが比較的狭めである一方で、ひとたびツボへとはまってくれれば、なるほどFF車とは思えない俊敏さで向きを変え、迫り来るコーナーを右へ左へとクリアして行ってしまう。

そんなアップテンポな走りのテイストを味わっているうちに、このモデルが備える雰囲気が、とあるモデルにすこぶる似ていることに気がついた。

そんなモデルの名は、ポルシェの「911GT3」。とことんスパルタンで、シャープな走りの切れ味は、まさに「GT3のFF車版」と紹介をしても過言ではないイメージそのものだったのだ。

(文・河村康彦)

●ルノー|日本
http://www.renault.jp/

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