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ポルシェ・ケイマンGT4は飛び切りの速さ!~河村康彦

兄貴分であるポルシェ911カレラ(の、それもホットバージョンであるSグレード用)の心臓を移植した上で、シャシーのチューニングはモータースポーツ部門が担当。実際に、サスペンションやブレーキに用いられるアイテムの多くは、911GT3から流用されたもの......と耳にすれば、「そんなミッドシップのクーペは、もはや911潰しの何者でもないのでは!?」と、思わずそんなコメントを返したくなってしまう存在が、ケイマンに設定をされた最新のバージョン「GT4」だ。

魅力溢れるプロダクツを生み出す頭脳集団であると同時に、実は巧みな戦略を練り続けるマーケティング会社でもある(!)ポルシェは、これまでは自身にとってのスポーツカーの雄はあくまでも911シリーズであるとして、それを超える走りのポテンシャルをミッドシップモデルに授けることはことごとく回避をして来た。

けれども、ここに来てついにそうしたタガは外される時が来たようだ。何となれば、このケイマンGT4が達成と発表されたニュルブルクリンク旧コースでの7分40秒というタイムは、あろうことか走り関連のオプションをフル装備した現行911カレラSと同等、かつ従来の997後期型911GT3のそれとも変わらない、飛び切りの速さであるからだ。

ポルトガルで開催された国際試乗会では、そんなケイマンGT4の際立つ速さと同時に、望外と言いたくなるほどの乗りやすさを痛感させられた。

なるほど、0→100km/h加速をわずかに4.4秒でクリアするという、類稀なる加速能力の高さももちろん感動もの。が、そんなパワーを難なく路面に伝えるトラクション性能の高さや、ファットなリヤタイヤがグリップ限界を超えたシーンでも思いのほかにドリフトコントロールが楽に決められるというコントロール性の高さこそが、このモデルの走りの真髄なのだと教えられた。

ちなみに、ついにMTが姿を消して一部の人を落胆させた911GT3の場合とは裏腹に、こちらのトランスミッションはMTのみ。そのフィーリングは秀逸でついつい余計な操作をしたくなるほどだが、そんなMTオンリーとされた理由は、決してPDKを否定したためではなく、「開発の仕事量の関係から、まずはMTのみでローンチすることにした」というのが開発者の弁だった。

そんなGT4では、低く前方に伸びたフロントリップによってアプローチアングルが減少というネガティプポイントこそあるものの、基本的にはオリジナルのケイマン同様の高い実用性をキープしていることも見どころのひとつ。

電子制御式の可変減衰力ダンパー「PASM」を標準採用するものの、それがノーマルのポジションでも確かにそれなりにハードな乗り味の持ち主であることは間違いない。けれども、ボディに入った振動は瞬時で減衰されるため、ヒョコヒョコとした動きはしっかり封じ込められ、不快感は最小限に留められるのだ。

同じ「GT」の名が冠されてはいても、専用開発の心臓を積む911GT3に比べれば、相対的にエンジンが発するオーラが薄味であることは否めない。けれども、ここまで真剣、かつ本格的に「サーキットを攻められるケイマン」が、「GT3の半値ほど」で提供されたというのは、大変なインパクトであることは間違いない!

(文・河村康彦)

●ポルシェ|日本
http://www.porsche.co.jp/

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